Victory Road

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2018/08/11 (土)
2018年1回札幌5日目

■馬場コメント
 先週の芝の馬場差2000m対象の数値は土曜がプラス0秒3からプラス0秒5への変動、日曜がプラス0秒1からマイナス0秒3への変動だった。ここまで6日間の芝の馬場差を確認しておくと、4日目まではマイナス1秒台の数値で、速い時計の出るコンディションだった。しかし先週は、雨の影響を受け、前半2週よりも時計が掛かった。
 金曜から土曜の朝にかけてまとまった雨が降り、土曜は稍重。さらに土曜のレース中にも小雨が降ったため、馬場差は変動だが、変動幅自体はそれほど大きくはない。土曜から日曜にかけても少し雨が降ったが、土曜と同じ稍重でも、日曜朝の含水率は土曜朝の含水率より低く、最初の1Rの時点で馬場差はプラス0秒1。良馬場に回復した8R以降はマイナス0秒3だった。土曜は稍重でも1週目・2週目と比べて2秒近く時計の出方が異なっていたのは、洋芝オンリーの芝コースらしさで、日曜の後半は良馬場発表でも1週目・2週目と比べて1秒以上掛かっている。タイム比較の際は十分に注意したい。湿った馬場でレースが行われた事もあって、かなり芝の傷みが進行したはずだが、今週からの2回開催はCコースが使用さ、内側の傷んだ部分がカバーされる。1週目や2週目のような高速馬場までは戻らなくても、良馬場ならマイナス1秒を超える馬場差になる事が予想される。
ダート
 先週の馬場差1700m対象の数値は土曜がマイナス2秒4、日曜がマイナス2秒0だった。さかのぼって6日間の馬場差を確認しておくと、4日目までは水準かやや速いレベルだったが、先週は雨の影響で土日ともにマイナス2秒台になった。
 金曜から土曜朝にかけてまとまった雨が降り、土曜は不良馬場だった。そこから乾いて行きそうだったが、土曜のレース中にも小雨が降った事で、馬場差は一定で収まった。で、マイナス2秒4というかなりの高速馬場になった。土曜から日曜にかけても少し雨は降ったが、土曜より含水率が下がって重馬場。馬場差はマイナス2秒0と高速馬場のままだった。小回りコースのダートなので、前有利だが、先週はハイペースになる事が多く、そういうレースでは差しが決まっていた。ダート、特に小回りのダートは良でも稍でも重でも不良でも前が有利だが、先週のような高速馬場になると、前有利という意識が強すぎて展開が前がかりになって、その結果として差しが決まるという事はよくある。
馬場差一覧

■タイム分析
2018/08/11 (土)  芝=+0.3 → +0.5
R 距離 勝ち馬 2着 性齢 条件 走破T T差 P補正 完T差 馬場差 WL TL ML
2R T1800 トゥアレグ    牡2 未勝利 1:52.4 +1.6 ± +1.3 +0.3 87   E C
5R T1500 トスアップ    牝2 新馬・牝 1:30.8 -0.3 ± -0.5 +0.2 105 B C
6R T2000 スズカノロッソ    牡3 未勝利 2:03.3 +0.3 ± -0.1 +0.4 101   C D
8R T1200 リノワールド    牝3 500万下 1:10.3 +0.5 ± +0.2 +0.3 98   C D
10R T1800 ナイママ    牡2 コスモス 1:50.2 +0.6 ± +0.1 +0.5 99   C D
11R T1500 ハッピーグリン    牡3 STV賞1000 1:29.3 +0.5 ± +0.1 +0.4 99   C C
12R T2000 バイオレントブロー    牡3 知床特別500 2:03.1 +1.0 ± +0.5 +0.5 95   D C

2018-08-11 (土)  ダ=-2.4
R 距離 勝ち馬 2着 性齢 条件 走破T T差 P補正 完T差 馬場差 WL TL ML
1R D1700 チェルシーライオン    牡2 未勝利 1:46.7 -1.2 ± +1.2 -2.4 88   E D
3R D1000 キンゲショウ    牝3 未勝利 0:58.4 -1.2 ± +0.2 -1.4 98   C C
4R D1700 マコトキッショウ    牡3 未勝利 1:43.6 -3.2 ± -0.8 -2.4 108 B D
7R D1700 サンローレンス    牝3 500万下・牝 1:43.9 -1.8 ± +0.6 -2.4 94   D D
9R D1700 シンゼンガンプ    牡6 500万下 1:43.9 -1.8 ± +0.6 -2.4 94   D D

         

■ワンポイントアドバイス
大物種牡馬の2年目産駒
 ディープインパクトの初年度産駒、2008年生まれにはリアルインパクトやダノンシャークなど、ダービーの後高齢まで活躍した馬はいるが、ダービーまでの期間に重賞を勝ったのはダノンバラード・トーセンラー・マルセリーナの3頭だけ。それぞれダービーまでは重賞1勝ずつだった。しかし、2年目つまり2009年生まれの産駒からはダービーまでに重賞を勝った馬が9頭出ていて、その中には三冠牝馬ジェンティルドンナがいた。キングカメハメハの場合も同様で、2006年生まれの初年度産駒でダービーまでに重賞を勝ったのは、函館2歳Sのフィフスペトル1頭だけだったが、2年目の2007年生まれからはダービーまでに重賞を勝つ馬が4頭出て、その中には三冠牝馬アパパネがいた。他にも朝日杯FSを勝ったローズキングダムが出ている。
ダービーまでに活躍できるかどうかと言うのは、もちろん馬の素質も重要だが、その素質は早いうちに開花させられるかどうかという育成技術も重要で、産駒の数が多い種牡馬の場合、その産駒の育成ノウハウが2年目に確立されるのだと思われる。特にノーザンファームの生産・育成馬に関しては、その傾向が顕著。
これら2頭の種牡馬と同じ、社台スタリオンステーションにけい養されているオルフェーヴルの初年度産駒、全体の勝ち上がりが遅かったという事は前回紹介したが、それでもダービーまでに重賞を勝った馬が3頭出ている。育成ノウハウが確立されたであろう、2年目の産駒。つまり今の2歳馬は傾向が変わってくる可能性がある。現時点でオルフェーヴル産駒は晩成と決めつけない方が良いだろうと思う。

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